分業だから、効率的。そして専門的!

さて、印刷会社を紹介するはずが、「印刷会社は印刷以外もいろいろやってるよ!」という説明が長くなってしまいました。それでは本筋に立ち返って、本来業務である印刷について説明していきましょう。

【印刷の仕事の流れ】

  1. 入稿   得意先から原稿を受ける
  2. 組版   原稿から印刷用のデザインを起こす
  3. 製版   デザインからハンコをつくる
  4. 印刷   ハンコとインキで製品を製造する
  5. 加工   折る、綴じる等の製本加工、ラミネート加工など
  6. 納品   製品を得意先に納める

おおまかな流れとしては、こんな感じです。
組版と製版は、プレス(印刷)の前工程ということから「プリプレス」とも呼ばれています。
各工程はそれぞれ専門的な技術が必要ですから、たいていの場合、工程ごとに部署を設けて別々の人たちが担当しています。

さらにいうならば、印刷業界ではこれらの工程ごとに会社があり、分業体制が敷かれています。組版だけをする会社、製版だけをする会社、印刷だけをする会社、加工だけをする会社、といった具合です。
ですから、前述のように1つの会社内で部署ごとに分業している例は、比較的大きな規模の会社ということができます。
また、大きな印刷会社であっても加工機を持っておらず、加工工程はすべて外部発注しているという例もあります。

どうしてそんなことになるの?!

それは、各工程ごとに特別な機械が必要だからです。そして機械さえあれば、その工程のあらゆる仕事を請け負うことができるからです。

たとえば、A4サイズの冊子を製本する場合、A社で印刷した紙を製本するのも、B社で印刷した紙を製本するのも、C社で印刷した紙を製本するのも、同じ製本機でおこなうことができます。印刷用紙のサイズには規格があって、どの会社もそのサイズの用紙に印刷するからです。
しかし、製本機では紙を印刷することはできません。印刷をするには、印刷機を用意する必要があります。そのためには、機械を買うお金や、機械を扱える技術を持った人を新たに雇うコストがかかってしまうのです。

そんなわけで、印刷業界には印刷機だけをもっている会社や、製本機だけを持っている会社が多く存在しています。

各会社はそれぞれ、特性のある機械を所有していて、専門的な技術を武器に仕事をしています。



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